離婚判例集-2
親権・監護・養育費等、子供に関する判例
| 面接交渉の審判に対する原審判変更決定に対する許可抗告事件(平成12年、最高裁) | |
| 内容 | 婚姻関係が破綻して父母が別居状態にある場合に、
子と同居していない親と子の面接交渉について 家庭裁判所が相当な処分を命ずることが出来るか否か |
| 判決 | 家庭裁判所は、子の面接交渉について、相当な処分を命ずることができる |
| 理由 | 父母の婚姻中は、父母が共同して親権を行い、
親権者は、子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負うものであり、 例え婚姻関係が破綻して父母が別居状態にある場合であっても、 子と同居していない親が子と面接交渉することは、 子の監護の一内容であるということができる。 そして、別居状態にある父母の間で面接交渉につき協議が調わないとき、 又は協議することができないときは、家庭裁判所は、面接交渉について 相当な処分を命ずることができると解するのが相当である。 |
| 離婚等事件(平成9年、最高裁) | |
| 内容 | 裁判所が、離婚請求を認容するに際し、 別居後離婚までの間の子の監護費用の支払を命ずることが出来るか否か |
| 判決 | 監護費用の支払いを命ずることができる |
| 理由 | 離婚の訴えにおいて、別居後単独で子の監護(養育)に当たっている当事者から
他方の当事者に対し、別居後離婚までの期間における 子の監護費用の支払を求める旨の申立てがあった場合には、 裁判所は、離婚請求を認容するに際し、申立てに係る子の 監護費用の支払を命ずることができるものと解するのが相当である。 |
| 子の監護に関する処分(子の引渡し)申立事件(平成4年、東京家裁) | |
| 内容 | 別居中のイギリス国籍の夫が、日本国籍の妻(日本在住)に対し、 子供の引渡しを申立てた事件 |
| 判決 | 夫の申立てを却下 |
| 理由 | 子供は、日本とイギリスの両国籍を有し、母とともに住所を有する者であるから、
別居しているが婚姻中の夫婦間で、 夫が妻に対し子供の引渡しを求めている本件については、 我が国に裁判管轄権があり、我が国の民法が適用されるべきである。 そこで申立てを事実関係のもとに審案すると、 現在の子供の養育監護の状態は、良好といえるものであり、監護に欠けるところはない。 また、子供の年令、夫及び妻の生活状況に照らしても、 現時点で子供を夫に引き渡さなければならない事情は見当たらない。 |
| 離婚等請求本訴、同反訴事件(平成元年、最高裁) | |
| 内容 | 離婚請求を認めるに際し、親権者かどうかに限らず、 子を監護する側は監護費用を請求できるか否かを争った事件 |
| 判決 | 監護費用を請求できる |
| 理由 | 離婚訴訟において、裁判所は、離婚請求を認容するに際し、
子を監護する当事者をその親権者に指定するかどうかにかかわらず、 子の監護に必要な事項として、離婚後、子の監護をする当事者が 監護費用の支払を他方の当事者に請求することができる。 |
| 面接交渉棄却審判に対する抗告棄却の決定に対する抗告申立事件(昭和59年、最高裁) | |
| 内容 | 親権者でない親と子の面接交渉に関し争った事件 |
| 判決 | 面接交渉を認めた |
| 理由 | 親子の面接はお互いにとつて社会生活をする上で必要不可欠である。
子の立場からみれば、成長の過程で監護されていない親とも 定期的に面会することによって、人格の健全な発展が期待できる。 真実の親と定期的に面会し、交流を深めていくことにより、 自分のおかれた不遇の事情を理解し、精神的にも成長していくのである。 しかし、面接交渉権といっても、監護している親の権利や 子の権利を侵害することはできないので、その場合には、 権利を侵害しないように条件付での制限もしかたがない。 ただし、この場合でも、面接交渉を全面的に否定することはできない。 面会の時期・場所・立会人などに制限を設けることができるだけである。 |
行政書士法人 Withness ウィズネス